日本全国冒険紀行

日本全国津々浦々の冒険記。失われつつある追憶の風景・入りにくいけどイイ店・ワンダフルな建築物から知られざるディープスポットまで...全国の面白いものを独自の視点で紹介!!

時を見つめる黄昏色の廃墟 「根岸競馬場・一等馬見所跡」

神奈川県 > 横浜市

神奈川県横浜市にある根岸森林公園は高台のため、訪れるには結構な坂道と階段が続く。
山登りに似た疲労感と闘いながら公園へ。

根岸競馬場跡1
見えた!今回の目的地、「根岸競馬場・一等馬見所跡」だ。一度何かの本で見てから、どうしても見てみたかった場所だ。
長閑な芝生広場のその奥、森に囲まれてそびえ立つその姿は、.....やはり異様だ。

根岸競馬場跡2
横浜競馬場を前身とする根岸森林公園の、スタンドエリアに入るとようやく全貌が現れる。

根岸競馬場跡3
現在競馬場の遺構として存在するのは一等馬見所の廃墟のみ。その一等馬見所も修復されることなくフェンスの中で蔦に覆われ朽ち果てている。

確かにこれだけ立派な建築だと解体もしにくい。特にこの一等馬見所は各国のVIPが社交場として集まった場所。当時の金額にすると55億円にもなる金額を投じて、最先端技術を用いて建築されたものらしい。
塔や窓のデザインやアーチ型の装飾など理知的で美しく、朽ちた中にも当時のセレブの社交場らしい贅沢な雰囲気を感じる圧倒的な存在感だ。

根岸競馬場跡4
観客席側は米軍施設内にあるので入ることは出来ないが、こちらも同様修復はなされず朽ち果てているようだ。
真横からは見ることが出来るが、観客席などは惜しくも見えない。

この一等馬見所跡の他、かつて存在した二等馬見所および下見所はアメリカ人建築家によって関東大震災後に設計され、娯楽施設として大いに賑わった。しかし第二次世界大戦の激化に伴ない休止し、戦後も結局競馬場の再建は果たせなかったそうだ。

根岸競馬場跡5
設計図や竣工当時の写真パネルが展示され当時の雰囲気が窺い知る事ができる。現在はトタンの部分もモダンなガラス窓であることが分かる。

根岸競馬場跡6
塔の丸窓の部分。この建築物の大きなポイントでもある。よく見ると植物デザインのレリーフで囲んであり非常に美しくラグジュアリーなデザインだ。

根岸競馬場跡7
そして意外な美しさを感じたのは蔦に覆われたこの塔。
窓までびっしり覆われていて一見鬱陶しく邪魔になるかと思ったが、これがなかなか味わい深い。ジブリ作品に出てきそうな、絵になる美しさ。
時折そよ風で蔦の葉がクスクスと揺れる。

根岸競馬場跡8
見ているとだんだん、この丸窓が“目”に見えてきた。

戦中戦後、そしてその後の横浜の目覚ましい変化と発展を、
黄昏色の廃墟は、高台からずっと見つめ続けてきたのだろう。
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